イスラム教の終末預言『マフディ』とは何か?
イスラム教にも、終末時代の預言が存在します。
その中でも特に重要とされるのが、マフディ(Al-Mahdi)と呼ばれる救世主の登場です。
キリスト教の「再臨のキリスト」、仏教の「弥勒菩薩」とも比較される存在であり、終末の決定的な転換点を担う人物とされています。
🔶 マフディとは?
「マフディ(Al-Mahdi)」とは、アラビア語で「正しく導かれた者」という意味を持ち、正義と平和をもたらす人物と信じられています。
イスラム教の正典コーランには登場しませんが、多くのハディース(預言者ムハンマドの言行録)にその存在が記されており、終末の時代に現れるとされています。
🔶 スンニ派とシーア派での違い
- スンニ派:未来に正義の指導者として現れるとされる。
- シーア派:すでに生まれており、(第12代イマーム)として、神の許しの時を待っているとされる。
特にシーア派では「第12イマーム・ムハンマド・アル=マフディ」が、今も生きており、いずれ終末の時代に姿を現し、ダッジャール(偽救世主)と戦うとされています。
🔶 終末の流れとマフディの役割
マフディは終末の前兆が現れた後に出現し、次のような出来事が続くとされています:
- 世界に不正と混乱が広がる
- マフディが現れ、イスラム法(シャリーア)に基づく正義を回復
- イエス・キリスト(イーサー)が再臨し、マフディと共に戦う
- ダッジャール(偽救世主)を打倒
- 平和と信仰の時代が到来
この流れは、キリスト教の「黙示録」や仏教の「末法思想」とも共鳴する部分が多く、多宗教にまたがる終末観の共通点としても注目されています。
🔶 マフディと現代の陰謀論・預言
近年では、「マフディの出現が近い」とする説がSNSやYouTubeなどで多く語られ、第三次世界大戦や中東情勢の悪化と結びつけられることもあります。
また、エゼキエル書の「ゴグとマゴグの戦い」やノストラダムスの終末預言とマフディ出現を重ねる考察もあります。
📚 関連記事リンク
※本記事は宗教的中立の立場から、歴史的・文化的観点で予言内容を紹介しています。特定の信仰・宗派を支持または否定する意図はありません。
コメント